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考えてテニスができているか



先日、ジュニアの試合を見に行ってきました。

 

その子はかなり上手で県のトップレベルです。


だけど最近は大きな壁にぶつかっているようで、
タイブレークなど競った場面で力を出せずに
負けてしまうことが多かったそうです。


ただ、
私は選手コースに送り出すまでの担当だったので、
直接レッスンを今はしていません。


担当していたときに技術的な基本を叩き込んだので、
あとは上手な人練習すればするほど上達すると考えていました。


彼女はそんな期待に応える頑張りを見せてくれて、
順調に戦績も伸ばしていました。


中学2年生の今、勝てば勝つほど相手も強くなり、
段々負けてしまうことが増えてきたのです。


そういう試合が続いていたので、
どうしたらいいのかという相談を受けました。


今まではレッスンを担当していませんが、
メンタル面のケアとして色々サポートしていました。


そこで、
ここからは実際に試合を見てみないと分からなかったので、
久し振りに彼女が戦っている姿を見に行きました。


その試合は18歳以下の大会だったので、
相手はみんな高校生です。


ここまできたら上のカテゴリーの相手と戦わないと
今悩んでいる壁にぶつからないから、年上の大会に
出場することを勧めました。


それでも彼女は1〜4回戦まではほとんど
6−0か6−1で圧勝していました。


中学生が高校生を圧倒している姿は
やはりすごいなと純粋に思いました。


しかし、準決勝の対戦相手が彼女の2回りくらい
大きな体格をした高校生がなかなかな強敵でした。


フォアバック共に中ロブ気味の強烈なトップスピンで、
バウンドした後にボールが高く跳ね上がります。


そうなるとまだ中学2年の彼女はかなりベースラインの
後ろまで下がらされ、なかなかこちらのテニスをさせて
もらえないのです。


こちらはチャンスがあればどんどんストロークで
エースを取りに行く「アグレッシブベースライナー」ですが、
相手はとことんつなげてくる「カウンターパンチャー」です。


この図式が相手の有利な展開につながり、
結局3−6で負けてしまいました。


高校生相手にここまで勝ち進んでこれたのはよかったですが、
彼女は自分のテニスをやらせてもらえなかったので、
悔しい敗北だったでしょう。


でも、私は負けた試合を見ることができたので、
彼女がぶつかっている壁が明確化しました。


それは
「考えてテニスができているか」です。


相手はどこに打っても深いボールを打ち続けてきます。


なので、攻めのテニスの彼女は難しいボールも打ち込んで、
エースを取りに行きますが、ミスの方が増えてしまいました。



それが一番の敗因です。


だけど、私が見ている限りだと、
相手はフォアのアングルに打ったときだけボールが
浅くなっていたので、そこに配球できていたときは
こちらがエースを取れていました。


それが何回か続いて1−4から3−4まで追いついてきたのですが、
大事な8ゲーム目はそのコースを使わずにミスを連発して3−5となり、
最後はそのまま3−6で負けてしまいました。


3−4で追いついた次の8ゲーム目に、もっと相手のフォアのアングルを
狙えばいいのにと思っていたのですが、その戦い方をしなかった姿を見て、
「もしかしたら相手の弱点に気付いていないのかも」と思いました。


そこで試合後にそのことを聞いたのですが、
彼女は気付いていませんでした。


親御さんに聞いたところ、
今までは強力なショットを打つだけで勝ててきたので、
わざわざ相手の弱点を探しては攻めるという戦い方を
してこなかったと言っていました。


そうなると今後の彼女の目標は
技術だけでは勝てない相手が出場する大会に出て、
「相手の弱点を探しては、そこに自分の武器である強打を打ち込む」
今後の課題となりますよね。


それを伝えると、負けた直後でしたが
少し晴れたような顔をしていました。


こんな感じで例え負けたとしても、
探せば必ず敗因があるのですから
そこを振り返れば得られるものは大きいです。



試合で勝てるようになるにはこれを繰り返すしかないので、
あなたも負けたときこそ振り返ってみてください。


これはテニスのみならず、
すべてのことにつながりますよね。


上手くいかないことは駄目なことではなく、
成長できるチャンスでもあるので、悲しいという感情だけに
支配されずに、そこで前に進む行動を取っていきましょう^^


では!


スリー
 
 

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